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海外機関投資家の来日取材が始動

「海外機関投資家の来日取材が始動しています」 https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/cp/page22_003380.html (出所:外務省のホームページ) 昨日「米国の投資家の来日取材が始まった」との情報が入りました。 外務省のホームページを確認したところ、指定国からの海外の渡航者で以下の条件を満たしていれば、3日間の待機期間を経て公共交通機関を使って宿泊施設まで移動が可能だそうです。 しかも、「ビジネスの目的」での来日の場合で「非指定国」からの入国の場合は待機期間は「無し」だそうです。 事前の書類手続きは大変だそうですが、待機期間なく投資家が日本に来れるようになったのは、心理的に大きいと思いました。 昨今ではリモートでビデオミーティングをすることが普通になりましたが、経営陣と直接会って投資判断をしたいというのが海外の機関投資家共通の意見のようです。 日本株の投資家はもともと親日家が多いためもあるかもしれません。いずれにしても、IRのコミュニケーションに以前のようなダイナミックな意見交換や活気が戻れば良いことだと思います。 一方で、6月の定時株主総会での株主提案のために来日する環境アクティビストも増えるとのことです。 環境対応が遅れている日本の企業は彼らにとって格好のターゲットとなりうるため、企業は一定の注意が必要とのことです。 資本市場の人の流れが戻ることは喜ばしいことですが、コロナ渦で何周かの遅れを取った日本経済と日本企業にとってはある意味戦々恐々とする「始まり」になるかもしれません。 IR担当者としても、いつもにも増して海外の投資家からの質問への入念な準備が必要になる時期かもしれません。(大石)

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東証再編で活性化する6月総会での投資家要求(後編)

東証再編で活性化する6月総会での投資家要求(後編) 「東証再編で活性化する6月総会での投資家要求(前編)」(前半からの続き) 一方で、東京証券取引所社長の山道氏は「日本はもっとアクティビスト投資家との率直でオープンな対話を経営判断に活かすべき」と発言しています。 Tokyo Stock Exchange boss tells Japan to embrace activist investors 'Frank, open discussions' could help decision-making, says CEO Yamaji」 出所:Nikkei Asia 山道氏のこの発言は今の状況とチグハグに感じます。 もしかするとこれは何かのメッセージなのでは?と思い過去の記事を探してみましたら、ありました。 そうか、プライム再編は「終わりではなく始まり」なのだとしたら。 そんな期待を寄せているのは私だけではないと思います。 「東証トップが衝撃告白、市場再編後さらに「新基準を設けるかも」発言の真意 山道裕己・東京証券取引所社長インタビュー」 出所:東洋経済オンライン 年明けからの日本株のパフォーマンスを見ていても、利上げを示唆した米国市場に連動して下げていると見る向きも多いです。 日本の国力への信認が落ちるにつれ円安ドル高が進み、日本企業の本質的な価値が顕在化していない状況です。 2022年、グローバルの投資家に、日本企業が魅力的な投資先であるとアピール出来なければ、この減速の仕方ですと本当にまずいことになるという危機感を感じています。 こういった地合のなか、投資家の生の声を経営陣に届けるIR担担当者の役割は益々重要性を増していると思います。 不透明な時こそ自らも胸襟を開き、投資家の率直な意見を聞いてみると、より深い信頼関係を築けるのではないでしょうか。 大石

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東証再編で活性化する6月総会での投資家要求(前編)

東証再編で活性化する6月総会での投資家要求(前編) 今年6月に株主総会を控える上場企業も多いと思います。 今年は普段とは違う予測の出来ない株主からの要求があるかもしれないと思っています。 4月から始まる東証プライム市場の再編は、フタを開けてみればコンセプトが曖昧な「再編」に終わったとの評価が内外から多く聞かれます。 色々な記事を読んだなかでももっとも膝をポン!と打ったのはこちらのメルマガ記事でした。 「東証の市場再編で生まれる「プライム」は、基準が甘い!このままだと海外投資家のマネーを呼び込めず、日本の株式市場はもっと低迷する?」 出所: 太田忠 勝者のポートフォリオ Nikkei Asiaにも、プライムにはアンダーパフォーム企業が数多く含まれるため、主要国のトップティアの市場と比較して質が落ちると書かれています。 「Tokyo exchange's 'prime' offering not lean enough, pros say. Highest tier of stocks still crowded with underperforming companies」 出所:Nikkei Asia 実際に、こんなアクティビストからの株主提案もありました。 「鳥居薬品に ”物言う株主” が噛みついた真の理由。」 「プライム上場は問題」、驚きの株主提案が発覚」 出所:東洋経済オンライン 出所:LIMO   東証再編で活性化する6月総会での投資家要求(後編)へ続きます。

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IRトレンド

ESGはフェイクか?
「ESGはフェイクか?」 善か悪かの二元論ではなく、ESG投資を機能させるしくみをそれぞれの企業が考える時に来ている」 アメリカのTesla社は今年5月に「S&P500のESGインデックス」から外されました。Tesla社、スペースX社CEOのイーロン・マスク氏は、ESGの計測のやり方が不透明だとして「ESGは悪魔」とTwitterで発言し物議を醸しました。今度は共和党幹部から、代表的なESG投資家であるブラックロック社に対しての意見書が出されたことでアメリカでちょっとした話題になっています。共和党幹部の書簡には、ブラックロック社が財務的リターンを重視するのとは異なる「社会的目的」のために行動しているように見えること、Net Zero Asset Managers initiativeなどの気候に焦点を当てた投資協会への参加やスチュワードシップ活動を通じて、企業に化石燃料の廃止やネット・ゼロ目標への適合を強制していること、巨大投資会社の「行動はエネルギー市場の競争力を意図的に抑制し害しているように見える」などの指摘が含まれていました。(出所:ESG Journal) 日本企業にとっても喫緊の課題であるESG開示ですが、米国では「ESG投資」を巡って投資家、気候変動アクティビスト、企業の間の緊張が高まっているのです。そもそも「ESG投資」という定義はマテリアルであるべきですが、実際の投資判断には非財務的な基準が使われていることから「ブラックボックス化」しています。あながちイーロン・マスク氏の主張も嘘とは言い切れないでしょう。 IR担当者としては、これだけ様々な利権を持つ関係者が「ESG投資」というテーマに関与していることを理解しておく必要があります。ESGが正義とばかりに、投資家や当局からプレッシャーをかけられた企業からは反発が起こっています。ESG投資に関しては、今後どのような動きになるのか注視する必要があるでしょう。 日本企業の経営陣もやみくもに「ESG信者」になるのではなく、将来的にESGレーティングが陳腐化したときのための準備が必要です。それには、自社独自の指標を継続的に投資家に開示することが、最大の防御策になるのではないかと思います。一方でESGは善か悪かの二元論ではなく、ESG投資を機能させるしくみはどんなものか智恵を出し合って考えることが必要だと考えます。それが投資家の利益を守ることになり、ひいては健全な資本市場を形成することにつながるからです。(大石) 「BlackRock、気候変動活動家の主張に反撃」(出所: ESG Journal) https://esgjournaljapan.com/world-news/20893 テスラ、S&P500ESG指数から外される-マスク氏はESG批判(出所:ブルームバーグ) https://www.bloomberg.co.jp/…/2022-05-18/RC32J7T1UM0X01 Elon Musk rips ‘environmental, social, and governance’ scores: ‘the devil’ https://www.foxbusiness.com/…/elon-musk-rips… Blackrock defends ESG position:米国証券取引委員会(SEC)コミッショナーHester Peirceに現状を聞く(出所: Fox Business) https://video.foxbusiness.com/v/6313623405112#sp=show-clips
ESG開示の発想転換
ESG開示の発想転換 社会への実質的インパクトで評価するのが最新の流れです(前編) 突然ですが皆さんは家計の収入・支出の管理をどのように行っていますか?私はレシートをアプリで読み取ったりするのも面倒で、家計簿アプリも長続きしませんでした。毎月メインで使っているクレジットカード明細でだいたいの支出の内容を把握しています。結局家計管理をどうやって行っているかというと、銀行の残高を見ているだけです。何にどれくらい使ったかという分析に時間をかけるより、「残高」の増減で普段の支出を調整しています。たまに衝動買いもしてしまいますが、モノを買うときに本当に自分に必要かを吟味すれば、分析するまでもないということに気づきました。20年くらいこの方法を続けているのは、結局手間がかからいことは続くということなのだと思います。手間がかかることは長続きしませんし、支出の分析に時間をかけるより収入を増やすこと(会社員の方なら副業などを考える)のほうがクレバーなのかもしれません。 なぜこの話をしたかというとESG開示においてもデータ偏重ではなく、結果(社会インパクト)で開示をすれば投資家にとって分かりやすいと思ったからです。日本企業のESG情報開示の取り組みが加速する中、ほんとうにそれらの情報が正しい計測方法に基づいて計測された数値なのか、その前提そのものを疑問視しています。(例えば、世界的石油会社の長期債の格付が最上位のAAAから1段階下げたAA-(ダブルAマイナス)という高格付けであることなど。) 日本では当局からのお達しで工場やオフィスのCO2排出量を測ったり、女性の経営陣の数の推移を開示したり、各社膨大なお金をかけてコンサルを雇い「ESG開示」に注力しています。上場企業にとってはある意味『ルール通りやるしかない』ことのように思われます。ただ海外のESG投資の最先端の動向を見てみると、確実に潮目に変化が起きています。ご案内のように金融規制当局が横行するグリーンウォッシュ(金融機関などが科学的根拠に基づかないまま、社会貢献や環境負荷軽減などの効果を謳った金融商品を販売すること)をいかに摘発するかが直近のテーマになっています。 英国の規制当局、グリーンウォッシュに関する新しいラベルと開示規則を発表(出所:ESG Journal) https://esgjournaljapan.com/world-news/22222 ESG投資の実態は “グリーンウォッシュ”にメス<経済コラム>(出所:NHK) https://www3.nhk.or.jp/…/20220610/k10013664211000.html FCA proposes new rules to tackle greenwashing (Source: FCA website) https://www.fca.org.uk/news/press-releases/fca-proposes-new-rules-tackle-greenwashing あと5年後、10年後にはESGの開示情報に基づいた投資判断はされなくなるのでは、と疑っています。なぜなら格付機関や金融機関が使う既存の計測システムでは、その計測プロセスにおいて恣意的な要素が入り込む余地があるため本当の意味で透明性・客観性が担保できないからです。投資家もすでにそれに気づいています。英国のFCA(Financial Conduct Authority) などによる規制の強化の流れはあるものの、確固たる是正がされない限り既存のESGレーティングや格付には意味がなくなる日が来る可能性もあります。 日本企業の経営陣やIR担当者は既存のESGレーティングのシステムが陳腐化したときのための、別の次元でのESG開示を想定しておくことが大事になるのではないでしょうか。 「ではどのように?」については後篇で。グローバルの最新動向を紹介します。(大石)