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提言:ESG開示要請への対応について

「提言:ESG開示要請への対応について」 環境対応など、外部機関からの開示要請が増えています。 IR担当者の業務も相当に膨らんでおり最近はご相談を頂くことが多いです。 弊社の考えを「問題提起」と「提言」に分けて書きました。 IR担当者のみなさんのご意見はいかがでしょうか。(大石)

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問題提起:ESG開示要請への対応について

「提言:ESG開示要請への対応について」 環境対応など、外部機関からの開示要請が増えています。 IR担当者の業務も相当に膨らんでおり最近はご相談を頂くことが多いです。 弊社の考えを「問題提起」と「提言」に分けて書きました。 IR担当者のみなさんのご意見はいかがでしょうか。(大石)

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ESG投資最新動向:日本企業が取るべき対策とは?

ESG投資最新動向:ESG投資を謳う資金のインチキが常態化。投資家は距離を置く動き。 日本企業が取るべき対策とは? 多くの主要機関投資家の投資先は気候変動の立場からは逸脱していることが判明」 (出所:Missed Pitch) Many leading asset managers’ investment practices deviate from climate positioning. Source: “Missed Pitch” analysis report, Carbon Tracker Initiative ESG投資と一言で言っても、日本と世界ではその位置づけがずいぶん乖離しています。以下に整理しました。 (1)ESG投資のこれまでの動き、 (2)現在の状況 (3)日本の上場企業のCEO、IROが考えるべき重要論点と対策について (1) ESG投資これまでの動き:ESG投資の欺瞞姓に対する告発が相次ぎその公正性、透明性が問題になりました。 2021年にDWS(ドイツ銀行グループ)とブラックロックのESGサステイナビリティー投資の前責任者が相次いで内部告発を行いました。このあたりから欧米ではESG投資の信憑性に対する疑義・反発が強くなっていきました。内部告発の内容からも判るように。サステイナブルであるという「偽りのラベル」を貼ったファンド(資金)を売る金融機関が次々と顧客(アセットオーナー)をミスリードして来た経緯があります。 2021年9月24日の投稿:DWS(ドイツ銀行グループ)の元ESG運用責任者による内部告発について。 2021年8月27日の投稿:ブラックロックのサステナブル投資の前責任者による内部告発について。 (2)2023年5月現在の状況 サステイナビリティー投資への疑義がアセットオーナーの間で持ち上がってから約2年。現在のESG投資業界を表現するならば「混乱」と言って良いと思います。5月4日発行されたCarbon Tracker Initiatives「Missed Pitch」の分析レポートによると、35の世界のトップ金融機関から構成される、ネット・ゼロ・アセットマネージャーイニシアチブ(NZAM)のうち、25社が本来謳っているはずの気候対策から「逸脱した企業」へ投資していることを明らかにしています。パリ協定の目標とは合致していないと評価された石油・ガス企業の15社合わせて45億ドル以上の投資を保有していると指摘します。添付した画像は、運用資産総額に占める石油・ガス関連企業への投資額ベースのトップ35ランキングです。NZAMメンバーはYesでハイライトされています。これを見てどう思いますか? (3)日本の上場企業のCEO、IROが考えるべき重要論点を以下のように整理しました。 ESG格付けの意義・信頼性。グリーンウォッシュが横行するなか、アセットオーナー、マネージャーは銘柄選択に苦心しています。同時に「サステイナビリティー」と謳う投資からは距離を置くようになっています。 今後予想される、ESG格付、サステイナビリティー投資の形骸化の加速 日本企業が取るべき対策は、①経営者が自ら投資家1人1人とつながり対話すること、②「自社独自」のレーティングで「変化率・改善率」を時系列で開示することです。これは既存のESGデータへの検証として機能するからです。 (大石)

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「上場企業、持続可能性格付けに年間最大50万ドル投資」

「サステナビリティー・コンサルティング会社ERMの報告書によると、格付けの正確性については、企業が提供したデータが誤って分析されているとの不満が多く、調査対象104社の3分の1近くが格付けの正確性に対する信頼度は「低い」「非常に低い」と回答した。ただ、95%の企業が投資家からの要望があるため格付けを取得していると答えた。」(出所:ロイター) 投資家からの開示要望のあるサステイナビリティー格付関連費用に企業がどれくらいお金を使っているのかというと上場企業1社あたり425,000米ドル(約6,000万円)との調査結果が出ました。格付関連費用とはつまりTCFDなどの要件に見合う資料(ESGデータ開示、統合報告書の作成など)を指しています。 「Ask your investor」(投資家に聞いてみる) 日本企業の経営陣、IR担当者としては現在グローバル資本市場で起きていることを念頭に「ESGデータの開示」に対しての自社独自のスタンスを決める必要があります。 自社のスタンスといっても何を開示するべきなのかが分らない。そういう場合は投資家と話すしかありません。データは投資家が投資に踏み切るかどうかを判断するのに使うものです。 それには投資家がどんなデータを探しているのか、そのデータは社内に有るのか、無いのかをまずは洗い直す必要があるかもしれません。外部のプロフェショナルの手を借りるのは投資家が何を求めているのかを把握した後ではないでしょうか?投資におけるリスク(債務不履行可能性 )を 分りやすく投資家に示し投資判断を助けることが格付の 本来の目的のはずでした。 ところが今は、このような混沌とした時こそぜひ「Ask your investor」(投資家に聞いてみる)を実践されることをお薦めします。 まもなく決算発表の時期を迎えます。次のIR面談では「どんなデータがあると投資判断や保有がしやすくなりますか?」という質問から投資家との議論を深めてみることをお薦めしたいと思います。 50万ドルもかかりませんし、トライしてみない手はないと思うのですがいかがでしょう。(大石)

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ESGはフェイクか?

「ESGはフェイクか?」 善か悪かの二元論ではなく、ESG投資を機能させるしくみをそれぞれの企業が考える時に来ている」 アメリカのTesla社は今年5月に「S&P500のESGインデックス」から外されました。Tesla社、スペースX社CEOのイーロン・マスク氏は、ESGの計測のやり方が不透明だとして「ESGは悪魔」とTwitterで発言し物議を醸しました。今度は共和党幹部から、代表的なESG投資家であるブラックロック社に対しての意見書が出されたことでアメリカでちょっとした話題になっています。共和党幹部の書簡には、ブラックロック社が財務的リターンを重視するのとは異なる「社会的目的」のために行動しているように見えること、Net Zero Asset Managers initiativeなどの気候に焦点を当てた投資協会への参加やスチュワードシップ活動を通じて、企業に化石燃料の廃止やネット・ゼロ目標への適合を強制していること、巨大投資会社の「行動はエネルギー市場の競争力を意図的に抑制し害しているように見える」などの指摘が含まれていました。(出所:ESG Journal) 日本企業にとっても喫緊の課題であるESG開示ですが、米国では「ESG投資」を巡って投資家、気候変動アクティビスト、企業の間の緊張が高まっているのです。そもそも「ESG投資」という定義はマテリアルであるべきですが、実際の投資判断には非財務的な基準が使われていることから「ブラックボックス化」しています。あながちイーロン・マスク氏の主張も嘘とは言い切れないでしょう。 IR担当者としては、これだけ様々な利権を持つ関係者が「ESG投資」というテーマに関与していることを理解しておく必要があります。ESGが正義とばかりに、投資家や当局からプレッシャーをかけられた企業からは反発が起こっています。ESG投資に関しては、今後どのような動きになるのか注視する必要があるでしょう。 日本企業の経営陣もやみくもに「ESG信者」になるのではなく、将来的にESGレーティングが陳腐化したときのための準備が必要です。それには、自社独自の指標を継続的に投資家に開示することが、最大の防御策になるのではないかと思います。一方でESGは善か悪かの二元論ではなく、ESG投資を機能させるしくみはどんなものか智恵を出し合って考えることが必要だと考えます。それが投資家の利益を守ることになり、ひいては健全な資本市場を形成することにつながるからです。(大石) 「BlackRock、気候変動活動家の主張に反撃」(出所: ESG Journal) https://esgjournaljapan.com/world-news/20893 テスラ、S&P500ESG指数から外される-マスク氏はESG批判(出所:ブルームバーグ) https://www.bloomberg.co.jp/.../2022-05-18/RC32J7T1UM0X01 Elon Musk rips 'environmental, social, and governance' scores: 'the devil' https://www.foxbusiness.com/.../elon-musk-rips... Blackrock defends ESG position:米国証券取引委員会(SEC)コミッショナーHester Peirceに現状を聞く(出所: Fox Business) https://video.foxbusiness.com/v/6313623405112#sp=show-clips

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ESG開示の発想転換

ESG開示の発想転換 社会への実質的インパクトで評価するのが最新の流れです(前編) 突然ですが皆さんは家計の収入・支出の管理をどのように行っていますか?私はレシートをアプリで読み取ったりするのも面倒で、家計簿アプリも長続きしませんでした。毎月メインで使っているクレジットカード明細でだいたいの支出の内容を把握しています。結局家計管理をどうやって行っているかというと、銀行の残高を見ているだけです。何にどれくらい使ったかという分析に時間をかけるより、「残高」の増減で普段の支出を調整しています。たまに衝動買いもしてしまいますが、モノを買うときに本当に自分に必要かを吟味すれば、分析するまでもないということに気づきました。20年くらいこの方法を続けているのは、結局手間がかからいことは続くということなのだと思います。手間がかかることは長続きしませんし、支出の分析に時間をかけるより収入を増やすこと(会社員の方なら副業などを考える)のほうがクレバーなのかもしれません。 なぜこの話をしたかというとESG開示においてもデータ偏重ではなく、結果(社会インパクト)で開示をすれば投資家にとって分かりやすいと思ったからです。日本企業のESG情報開示の取り組みが加速する中、ほんとうにそれらの情報が正しい計測方法に基づいて計測された数値なのか、その前提そのものを疑問視しています。(例えば、世界的石油会社の長期債の格付が最上位のAAAから1段階下げたAA-(ダブルAマイナス)という高格付けであることなど。) 日本では当局からのお達しで工場やオフィスのCO2排出量を測ったり、女性の経営陣の数の推移を開示したり、各社膨大なお金をかけてコンサルを雇い「ESG開示」に注力しています。上場企業にとってはある意味『ルール通りやるしかない』ことのように思われます。ただ海外のESG投資の最先端の動向を見てみると、確実に潮目に変化が起きています。ご案内のように金融規制当局が横行するグリーンウォッシュ(金融機関などが科学的根拠に基づかないまま、社会貢献や環境負荷軽減などの効果を謳った金融商品を販売すること)をいかに摘発するかが直近のテーマになっています。 英国の規制当局、グリーンウォッシュに関する新しいラベルと開示規則を発表(出所:ESG Journal) https://esgjournaljapan.com/world-news/22222 ESG投資の実態は “グリーンウォッシュ”にメス<経済コラム>(出所:NHK) https://www3.nhk.or.jp/.../20220610/k10013664211000.html FCA proposes new rules to tackle greenwashing (Source: FCA website) https://www.fca.org.uk/news/press-releases/fca-proposes-new-rules-tackle-greenwashing あと5年後、10年後にはESGの開示情報に基づいた投資判断はされなくなるのでは、と疑っています。なぜなら格付機関や金融機関が使う既存の計測システムでは、その計測プロセスにおいて恣意的な要素が入り込む余地があるため本当の意味で透明性・客観性が担保できないからです。投資家もすでにそれに気づいています。英国のFCA(Financial Conduct Authority) などによる規制の強化の流れはあるものの、確固たる是正がされない限り既存のESGレーティングや格付には意味がなくなる日が来る可能性もあります。 日本企業の経営陣やIR担当者は既存のESGレーティングのシステムが陳腐化したときのための、別の次元でのESG開示を想定しておくことが大事になるのではないでしょうか。 「ではどのように?」については後篇で。グローバルの最新動向を紹介します。(大石)  

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企業格付、ESGランキングでは何をどのように計測しているのか

「企業格付、ESGランキングでは何をどのように『計測』しているのかを考えたことがありますか?」 こちらは提携パートナーのTBLIグループの動画です。 ”What is TBLI Better World Prize and how will help stop Greenwashing?” 投資家がESG投資を行うにあたり信頼できる計測システムは本当にあるのか?あるとすればどのシステムが最も理にかなっているのか?投資家やESGコミュニティー関係者に投票してもらう主旨の動画です。このアンチテーゼによって、投資家や企業は従来の格付やESGランキングの本当の意義は何なのかを考えずには居られないでしょう。企業分析において世界にはいくつもの会計基準、価値認識基準が存在します。果たしてそれらは企業価値や成長性を公平にあらわしていると言えるでしょうか。世界的石油会社の長期債の格付が最上位のAAAから1段階下げたAA-(ダブルAマイナス。マイナス=弱含み。)だったり、後を絶たないグリーンウォッシュのニュースを見れば答えは明らかです。投資家にとってクリーンな投資先の選別のためには、透明性・公平性の高い計測システムが必須ということになります。 東証のプライム市場への移行にともない日本企業の経営陣はESG開示の「ベストアンサー」を模索しています。 ここで弊社が提案したいのは、既存の格付やESGランキングとは別に「自社の進捗率の開示を定点観測的に行う」ことです。(例:去年から改善した点や変化率を示すこと。)大企業のように潤沢なリソースがない中小規模の企業にもこれならすぐに実践できるはず。その際に指針となる資料があります。Dr.ケンダール博士が率いるFuture Fitというデータサイエンティスト集団が作成したビジネスベンチマークです。ありがたい事に日本語のガイドブックに実践例などが掲載されていて、リンクから無料でダウンロードすることができます。 「Future-Fit ビジネス・ベンチマーク」の基礎と特長」 (出所:BUSINESS CONSULTANTS, INC. https://www.bcon.jp/column/list/future-fit_basics-features/ Future Fit Co-Founder & CEO Dr. Geoff Kendall https://futurefitbusiness.org/our-people/dr-geoff-kendall/ IR担当者からESG開示と言われても「雲を掴むような話に思えて何から始めたら良いか判らない」というご相談を受けることがあります。そんなときは既存のものさしから一旦離れて、自社の企業価値を計るときに何をどのように計測したら投資家に賛同してもらえるか、ということから社内での議論をスタートさせるのはいかがでしょうか。私はそれぞれの企業が独自のやり方で投資家に進捗の開示をすれば良いと思います。なぜなら投資家も既存の格付けやランキングを鵜呑みに出来ない事はすでに理解しているからです。(大石) 投資家へのアクセスについてお困りの際は弊社にご相談ください。 *弊社はTBLIグループの日本における包括パートナーです。

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ESGもワークライフバランスも二元論では語れない(前編)

Tesla CEOのイーロン・マスク氏の「まっとうな発言」に注目しています。 何かとお騒がせの同氏ですが、この件に関しては経営者として至極まっとうな人、という印象を受けました。 それは、同氏がリモートワークで会社に来なくなった社員に向けて「最低でも週40時間はオフィスで働くこと。オフィスに来なければ退職したと見なす」というものです。 (同調圧力の強い我が国ではそこまで出社しないというのはありえない現象ですね。) 同氏はさらに、「役職についている社員には特に出社を望む。自分はほとんど工場に住んでいるような状態だったから、そこで何が起きているのかを把握できた。 もしそれをしなかったらテスラ社は今ごろ倒産していた。」 ものづくりの会社は特にそうだと思いますが、チームで顔をつき合わせて議論を戦わせてこそ、今までにないものや技術が作られると思います。 IRの世界ににおいてもこの5-6月に一部の投資家が来日していますがまだ少数です。この秋に経営陣との直接面談が叶うと良いなと心待ちにしているようです。 投資家も経営者の表情や声のハリを見て自身の投資判断のリトマス紙にしていると何回か聞いたことがあります。 業績や数値には表れない、その経営者やIR担当者が持つ「エネルギーレベル」を確認しているのです。その意味でマスク氏の言う意味は非常に理にかなっていると思います。 次の投稿では「ESG投資と二元論」について書きます。(大石) 出所: Reuters "The more senior you are, the more visible must be your presence,” Musk wrote. “That is why I lived in the factory so much — so that those on the line could see me working alongside them. If I…

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テスラのケース・スタディーとESG投資のゆくえ

米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズがESG(環境・社会・企業統治)スコアの高い300社超の米企業で構成する株価指数「S&P500 ESG指数」から電気自動車(EV)大手の米テスラを除外したことが明らかになりました。 イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はESGは「とんでもない詐欺だ」とツイートし、石油大手エクソンモービルが構成銘柄であり続けていることを嘆くとともに、この動きの背後にある企業は「誠実さを失った」と主張しました。 テスラ、「S&P 500 ESG指数」から除外--マスク氏は反発 出所:CNET JAPAN  米S&P北米のESG指数を統括するMargaret Dorn氏は17日、テスラは複数の理由に基づき、構成銘柄から除外されたとブログ記事で説明しました。 Dorn氏は『テスラは、燃料駆動車を路上から取り除くことで一役買っているかもしれないが、より広いESGの視点で検討した場合、他社に後れをとっている』としました。 除外の理由として『フリーモントの工場における人種差別や悪質な労働条件に関する訴えのほか、自動運転支援システム「Autopilot(オートパイロット)」搭載車両に関する死傷事故の調査へのテスラ社の対応』などを挙げていることは興味深いと思いました。 つまり「E(環境)」のところで一定の社会的な貢献をみとめつつも、「S(社会・人権)」のところでの人道的な問題やトラブルへの同社の対応にダメ出しをした格好です。「E」を頑張っても「S」の項目でクリアしていなければ、ESG企業としては認定されない事例となりました。 画像は今回ESG指数から外された会社のリストです。バークシャー・ハサウェイ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ホームデポ、アクセンチュアなど有名企業の名前があります。 今回のイーロン・マスク氏の「詐欺」発言には良くも悪くも注目が集まっています。ESG投資の「正当性」の議論のきっかけになったことは確かかもしれません。 時を同じくして、米SECがESG投資の統一基準採用に向けて動き始めました。 欧州では18項目の開示が義務化されました。 いよいよ「みせかけESG」排除の動きが始まりました。 詳しくは次回に。(大石)   出所:The (Re)Balancing Act of the S&P 500 ESG Index (Source: S&P Dow Jones Indices)

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ESG投資の理想とエネルギー戦略の動向

「金融機関は依然として化石由セクターへの貸付を続けている。関連プロジェクトへの融資残高は昨年のペースを上回る」 ESG投資を謳っている金融機関も見受けられます。 ESG投資の理想と現実が垣間見えるような状況になっています。 EUでは原子力を再生可能エネルギーとして位置付ける議論もあり今後のエネルギー戦略の動向を注視していきたいと思います。 (大石) Our apologies. We're unable to find the page you're looking for. Bankers Are Still Standing Behind the Dirtiest Fossil FuelThe amount of financing going to coal-related projects may be running at a rate that’s double last year’s pace.Bonds and loans raised globally for mining and power companiesSource: Bloomberg Green…

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アメリカ証券取引委員会(SEC)の気候変動リスク開示義務付けの提案とカーボンアカウンティング(炭素会計)の運用方法に要注目 

米SEC、企業に気候リスクの開示義務付けて提案を募集。気候変動からアメリカ経済を守る目的で 出所:Business Insider 米SECは2022年3月21日、米国の企業に対して温室効果ガス排出量と、事業や財務状況に影響を与える「気候関連リスク」の開示を義務付ける案を発表しました。 現在一般に色々な意見の公募を行っています。 気候関連リスクの開示方法は企業の裁量によって色々な方法が存在しているため、これを「標準化」することにより投資家を保護し市場の効率化を促進するねらいがあるそうです。 企業の排出量データがグリーンウォッシュなどで歪められていないかの正確性を確認するために、個別に監査が行われることになるといいます。 このルール案で最も注目されるべき点は、開示のチェックの一部について従来行ってきたように会計事務所が行う必要はないとしている点です。 そこで注目が集まっているのがカーボンアカウンティング(炭素会計)を手掛ける会社で、今回のSECの標準化のニュースの前からすでに多くの引き合いが来ているとのことです。 日本の上場企業のIR担当者としては、米国での標準化された開示項目がどのようなものになるのか、カーボンアカウンティング(炭素会計)が事業に即して実際にはどのように運用されるのかは要注目ポイントではないでしょうか。 今はまだ日本の金融監督庁はこの義務を上場企業に課してはいません。しかし、貴社の米国の株主が同様のレベルの開示を求めてくる可能性はゼロではないと考えられるからです。 【ご参考】 気候変動リスク開示を 上場企業に義務付け―米規制案 出所:時事ドットコム SEC chief Gary Gensler on agency’s proposed changes to climate disclosures 出所:CNBC SECから発表されたメモ: The Enhancement and Standardization of Climate-Related Disclosures for Investors 2021年11月主要投資家のグループは会計事務所ビッグ4に対して、この種の監査に対して準備が十分でないと警告 出所:ロイター 注目のカーボンアカウンティング市場で急成長するスタートアップ:Persefoni (idaten.vc) 出所:IDATEN Ventures カーボンアカウンティング業界のカオスマップと資金調達額の分析 出所:deallab

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NASA visualization showing monthly global temperature anomalies between the years 1880-2021

動画のパワーをIRに:「データ イズ ビューティフル」

動画のパワーをIRに 日本企業は動画のパワーをIRに採り入れるところまでは来ました。次のステップは動画の「使い方」で差を付ける方策です。外国人のコミュニケーションの取り方にフィットする動画をIRに採り入れ、保有の確度を上げる事。 前回の記事で動画の活用について取り上げました。 関連記事: ・動画のパワーをIRに(続編) ・動画のパワーをIRに   今回はNASAが公開した動画を取り上げたいと思います。 1880年から2021年の世界の月間気温の推移の異変を示しています。   GISTEMP Spiral Climate - NASA データを活用した直観性のあるインフォグラフィックが素晴らしい動画です。 ”Data is beautiful! This mesmerizing visualization presents monthly global temperature anomalies between the years 1880-2021.” Credit:Steve Nouri, Chief Data Scientist | Founder | Top Voice DS & AI Source:NASA(https://svs.gsfc.nasa.gov/4975)

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IRトレンド

年の初めに寄せて
皆様にとって健やかで穏やかな一年になりますように。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 元日の地震で被災された皆様、ご家族の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。 2024年は元日から日本にとって悲しいニュースが続きました。 このような天変地異を目の当たりにしたときの人間の無力さ、そして普段では当たり前に思っていることがどんなに有り難いことなのかを改めてかみしめています。 東京証券取引所では4日から商いが始まりました。 企業活動も本格的に始動しています。日本経済、ひいては日本企業にとって2024年はどんな年になるのでしょうか。 2023年からの流れから気をつけておきたいことがあります。 それはアクティビストの活動です。 インパクト投資家へのヒアリングで、今年少なくとも2社のアクティビストファンドが日本オフィスを開設すると聞きました。 アクティビストといってもファンド(投資家)だけとは限らずまったく業種の違う企業からの買収を仕掛けられることも可能性としてはあります。 その対策としてどのようなことを留意すべきなのかということが、IR戦略を考える上で鍵になってくると思われます。 どんなスタイルのアクティビストであれ、そもそも事業家ではないため、企業の経営陣とは「違う言語を話す人」と最初から位置づけるほうが良いと思います。 つまり議論の前提が違う。 真摯な対応をして、何度も面談を重ねても、結局理解し合えないことがままあります。 やはりここは「同じ言語を話し」アクティビストの手の内を熟知している、資本市場の専門家にアドバイスを請うのが最も理にかなっていると考えます。 その上で、買収防衛策を使うのか、撤廃するのか、資本政策の方向性をどうするかなど、経営の根幹に係わる部分での議論を社内で深めていく必要があると思います。 出所:Bloombergニュース  アクティビストに目を付けられる企業に共通している特長があります。それは開示が乏しいことです。一見矛盾しているように思えますが、情報開示をしてしまうと、その情報がまんべんなく公平に世の中に行き渡るため「潜在化していない情報の価値」がなくなるためです。開示を進めるほど、特に敵対的な買収を仕掛けようとするようなアクティビストへの対策となるのです。上場企業のIR担当者にネガティブなニュースほど、迅速な開示をお勧めするのはそのためです。 以下の円グラフは米国の上場企業に向けてアクティビスト投資家がどのような株主提案をしてきたかを示すものです。米国と日本企業を単純比較は出来ないものの、参考になるかもしれません。 The most frequent activist investor demand involved in 28% of campaigns since 2006 has been for companies to separate its business. 2006年からの統計によると、最も積極的なアクティビスト投資家のうち28%が企業に「事業の分離」を求めてきた。 アクティビスト投資家から要求された価値創造の施策(2006年以降、2,142社累計) Value creation demands from activist investors( 2,142 campaigns since 2006) Source: FACTSET,…
ESG投資は今どうなっていて、どこに向かっている?
以前「ESGは死んだ」という英国FTの記事を紹介しました。 そして、日本のメディアでも同様の報道がありました。 「ESGが消えるべき3つの理由 米で政治化、欧州は常識」(出所:2023年7月8日、日経新聞) 10月23日のFTで、改めて「ESGは死んだ」系の記事が紹介されています。タイトルを訳すると「ESGは救いようがない。早く消えて」といった感じでバッサリと切り捨てています。 ESG is beyond redemption: may it RIP by Aswath Damodaran (Source:October 23 2023 edition of FT Online.) 欧州、米国では2019年8月にDWS(ドイツ銀行の資産運用部門)、続いてブラックロックのサステナビリティ投資責任者による相次ぐ内部告発を皮切りに、欧米においては金融機関による相次ぐグリーンウオッシュ、企業によるバリューウオッシュがメディアに取り上げられています。ESGへの逆風が吹きまくっています。また不正をせず、ルールを守って真面目にコツコツやってきた投資家や企業の間にも「ESG疲れ」が見られます。 でも、ESGは不要だ、と切り捨ててしまって良いのでしょうか。ESGは今どうなっていて、どこに向かっているのでしょう。 IR担当者としては、グローバルにおけるESG投資の大まかな流れは常にアップデートしておくことをお勧めします。投資家との温度感がずれてしまうからです。インパクト投資家からのヒアリングを行い私の見解をまとめてみました。 まず、ESG不要論に飛びつく前に、なぜこのようなESG不信が起きたのか、要因を分解して考える必要があると思っています。 ①ESG投資は「死なない」:過去25年以上にわたって概念として進化を続けてきたESG。概念そのものが急に「死ぬ」、「消える」とは考えにくい。ESG投資は進化の途中にある。 ②ESGデータの疑義性:要因分解をすると、問題は格付機関が投資家に提供する「ESGデータ」の疑義性にあるのであって、ESGのコンセプトそのものが問題なのではない、ということです。問題は、大手格付会社のESGレーティングの計測方法は明らかにされていないことから、透明性・公平性の担保が相当難しい点にあります。ESGデータの疑義性と、ESG投資の原則を混合して議論するのはちょっと違うと思っています。 ③ESGデータの透明性を担保し、投資家が安心して投資判断に使えるようにする必要があり、misrepresentation (あたかもそこにあるかのごとく装うこと)が出来ないルール作りが急務であるということです。欧米では早くも業界ごとのESG開示に係るルールづくりなが進められています。 ④ESGファンドの選別が起こる 過去10年でグローバルの巨大投資家などが「環境や社会に良いことをしている」と旗を振って資金を集めた結果、世界の総資産の3分の1をサステナビリティ関連のマネーが占めています。短期的な利益獲得をねらうようなファンドが規制強化を嫌気し次々撤退していくのも、ある意味予想が出来たことかもしれません。 ⑤結論:淘汰を生き抜くのは「本物」だけ 上記のような流れから、私は現在ESG投資は、今曲がり角にあると考えます。淘汰のさなかにある、ということです。約半数のESGファンドが2年未満の設定をされており、順次繰り上げ償還されているとブルームバーグは伝えています。利益を確定したら早々に退散する(「なんちゃってESGファンド」とでも呼んでおきましょう)の数が新たに設定されるESGファンドを上回るとのこと。 今後、ESGを謳うファンドに課されるルールはさらに多くなることから(下記参照)それでもESGファンドとして残存する選択をしたサスティナブル投資家には志があるという証左になるのではないでしょうか。 志を持つ「本物」だけが淘汰を生き抜いていくと、大石は考えます。 ブーム去り繰り上げ償還相次ぐ、ESG投信に「異変」-設定2年未満も (出所:ブルームバーグ) [世界のESG規制]気候変動や人権など新ルールが2倍超に (出所:日経ビジネス)